september


09/10(sat)     『 雨に転がるミニトマト 』

サヲリ

夜8時頃、近くのコンビニへ。
外はもう真っ暗で、さっきまで止んでいた雨がまた降り始めた。
買い物をすませて、マンションへ向かう歩兵。
マンションとコンビニのちょうど中間までさしかかった時、道の端に何やら動めく物体が…! 暗くてよく見えない。
恐る恐る近づいてみると、
『う〜…、う〜……』というウメキ声のようなものが聞こえる。


歩兵『 な、なんだ…!? 』

と、さらに近づいてみると、なんと人が倒れてるじゃないか…!!

歩兵『 だっ、大丈夫ですか!? 』

急いで駆け寄ると、倒れてるのは60〜70代のおじいちゃん。
おじいちゃんに覆いかぶさるように大きな自転車が倒れていて、その自転車の荷台に積んでいたと思われる荷物が辺りに散乱していた。
とりあえず自転車をどかそうとするが、これがやたら重い!
傘とコンビニ袋をその辺に置いて、なんとか自転車をどかす。

歩兵『 大丈夫ですか? 立てますか? 』

歩兵の声に反応はするが、返答がおぼつかない。
状況から察するに、かなり重い荷物を乗せていたためにバランスを崩して転倒したのだろう。
頭を触ってみたが出血はない。 しかし、打ちどころはあまり良くないようだ。

歩兵『 こりゃあ救急車だな。』

ついに「119」を押すこの日が来ました。

歩兵『 しっ、しまったーー!! 』

部屋に置いて来ちゃったよ、ケータイ! くそーー、なぜこんな時に!
部屋まで戻るべきか、誰かに呼んでもらうべきか…
雨がどんどん強くなる

とそこへ、歩兵と同い年くらいのナイスガイが『どうしました?』と近づいて来てくれた。
おぉ〜、ナイスタイミング!

歩兵『 ケータイ持ってます? 』

ナイスガイ『 はい。』

歩兵『 救急車呼んでもらえますか? 』

ナイスガイ『 ヤバいんですか? 』

歩兵『 ヤバいです(たぶん)』


と、縁起でもないこと言って、ナイスガイに救急車を読んでもらう。

ナイスガイ『 …はい、……はい。4丁目のコンビニの近くの… 』

「119」に電話してるナイスガイをうらめしそうに見つめながら、歩兵はおじいちゃんに声をかける。
ヤバい、どんどん歩兵の声に反応しなくなってる。
ついには自分で体を支えられなくなり、完全に意識がなくなってしまった。

歩兵『 お…、おじいちゃーーーん!!!(涙) 』

脈があったから安心してたけど、それでもかなりヒヤヒヤしました。
支えていたおじいちゃんの体がどんどん重くなって行くのがなんとも恐ろしかった。
ずっと歩兵の手を握って、何かうわごとのようなことを言ってる。
耳を近付けて聞こうとしたが、結局何を言おうとしてるのか分からなかった。

自転車の荷台に乗せていたのはトマトやシイタケなどの大量の野菜。しかも、単品ではなく箱で買ってる。
この人は一体何をしてる人なんだろうか?

5、6分して救急車が到着。
隊員の人に事情を説明して、おじいちゃんはタンカで運ばれて行きました。
名前や住所が書かれたものを探そうとするが、まったく見つからず。

おじいちゃんが救急車の中に運ばれて行くのを確認して、歩兵とナイスガイは散乱した野菜の後片付け。
片付けが終わった頃には2人ともズブ濡れでした。

ナイスガイ『 お疲れさまでした(笑 』

歩兵『 お疲れさまです(笑) ホント助かりました。 』

爽やかな笑顔を残し、ナイスガイは闇に消えて行きました(笑
ナイスガイのあとを追うように歩兵もマンションへ。


歩兵『 どうすんだよコレ… 』

ズブ濡れになったタコ焼きを見つめながら、悪い気分ではなかった。

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